先日夕方のニュースで、子育て世代の転入が爆発的に増加している街として静岡県長泉町の特集をしていました。その理由にとても興味を持ったのでブログで紹介させていただきます。
子育てをする環境を何よりも優先する
長泉町は静岡県東部の伊豆半島の付け根部分に位置し、三島市・沼津市・清水町・裾野町に囲まれた町です。富士山からの距離も近いので、町の至る所に絶景スポットがあります。町内のほとんどの新築マンションの窓からは富士山が見えていて、自然も多いし子供を育てる環境としては最高のロケーションです。こういった自然環境の中での子育てを求めて東京や神奈川から移住して来る人も多いそうです。
では、お父さんの通勤は?というと、町のすぐ南にある三島駅が東海道新幹線の駅なので東京まで新幹線で通います。三島〜東京間は約1時間、定期代は1ヶ月9万円ぐらいかかりますが、通勤時間としては東京近郊に住んだ場合とさほど変わりません。座れる分新幹線通勤のほうが快適な気がします。
子育て政策を推進する町政
他の地方都市同様、人口の高齢化が進んでいた長泉町では、町民の若返りをはかるために町をあげて「子育しやすい町」をスローガンに掲げています。町の予算の約4分の1を子育て・教育分野に割いているそうです。
ニュースでも取り上げられていましたが、「中学卒業までの医療費が全て無料」が一番の売りです。我が街川崎市では、小学校1年生までは全ての医療費が無料になる小児医療証がもらえますが、小学校2年生〜中学3年生までの間は医療証の発行がなく、入院した場合のみ申請して医療費が全てかえってくるという仕組みです。この8年間の通院まで無料というのは大きいなと感じます。
またシルバー人材センターの事業の一環として、共働き夫婦の家庭にベビーシッターとしてきてくれるそうです。これは共働き家庭にとっては助かるなと思います。シルバー人材センターなので、通常のベビーシッターよりは安価で依頼できて、何よりおじいちゃん・おばあちゃん世代の方と日常的に子供が触れ合えるというのは核家族化が進む中でとても重要だと感じました。シルバー人材センター側も雇用の創出という面が一番ですが、なにより生き甲斐を持って出来る仕事だろうなと思います。
少子化対策は家計援助が一番という実例
上記以外にも様々な施策や要因があっての結果ですが、長泉町の平成26年1月現在の人口は41,964人、世帯数は17,067世帯となっています。
5年前の平成21年1月の人口が39,871人、世帯数が16,093世帯なので、5年間で2,093人、974世帯の増加となっていて、毎年増かし続けています。町内には新築マンションが建設ラッシュでまだまだ人口の増加は続きそうです。そして出生率もあがっているようです。
このような都会からすれば辺鄙な町への人口流入が増え続ける要因は間違いなく子育て政策の成功です。そして恐らくですが、地価も物価も都心に比べれば安いでしょうから、家計にも優しいだろうと思います。収入は都心でお父さんが働いているので変わりません。この結果は、少子化対策の根本的な要因は家計の安定にあるという事実を物語っています。それも一時的な散蒔き施策ではなく恒常的な施策です。未来に希望が持てないと子供産んで育てていくのに不安なのは誰も同じということです。
自分にも深く関わることなので、子育てに関する情報は今後もブログで紹介していきたいと思います。
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